1987-04-14 第108回国会 参議院 外交・総合安全保障に関する調査会 第3号
五五年五月十日にソ連がマリク提案として、西側の提案にほとんど全部賛成したことがあるのです。賛成そのものは、まず通常兵器の軍縮、最後に核兵器の全廃という、まるで段階までひっくり返したもので、私たちは行き過ぎた妥協だと思ってはいるのですけれども、ソ連がこのマリク提案を出した途端にアメリカは、従来の国連でのすべての主張を留保すると言って、核兵器というのは必要なのだという態度を八月に明らかにするのですね。
五五年五月十日にソ連がマリク提案として、西側の提案にほとんど全部賛成したことがあるのです。賛成そのものは、まず通常兵器の軍縮、最後に核兵器の全廃という、まるで段階までひっくり返したもので、私たちは行き過ぎた妥協だと思ってはいるのですけれども、ソ連がこのマリク提案を出した途端にアメリカは、従来の国連でのすべての主張を留保すると言って、核兵器というのは必要なのだという態度を八月に明らかにするのですね。
お話の六〇年からの国連切り離しの十カ国ないしは十八カ国の軍縮委員会に移っていきますね、これからもう第三段階になったように思うのですが、第三段階に導いた大きな原因は、例えばノエル・ベーカーなんかも五五年の五月十日のマリク提案の日を希望の瞬間と言って、嘆いているのだけれども、それがだめになったのを。
米国独占資本はこの味が忘れられないで、昨年十月マリク提案の成功を妨害し、今又停戰協定がまさに成立しようとする土壇場に当つて、人道と国際協定に挑戰して、憎むべき細菌戰術を開始したことが伝えられておるのであります。この事実は国際民主法律家協会の調査団一行によつて確認されたことは、最近のUP電が報じておる通りであります。
そもそもかくまで商社を弱体化した原因は、遠因、近因一にして足らないが、現下のオーバー・ローンの素因と言われておる政府の戦時補償の打切り、朝鮮動乱以後米国軍需資材等の大量買付に端を発した世界相場の奔騰に伴い、政府によつて行われたいわゆる備蓄輸入に呼応して商社の買進んだ諸物資が、昨年六月のマリク提案によつて反転下落の一途を辿つたことによる打撃、近くは昨秋米綿大豊作の声に起因する。
このアメリカ人民の正しい意思を裏書きするように、マリク提案以前に行われたギヤラツプの世論調査でさえ、住民の三分の二が朝鮮よりの米軍撤退を支持しているのであります。又聞くところによりますと、最近アメリカの原子爆弾製造工場の周囲では、アメリカ市民が原爆製造反対のスローガンを掲げて大示威行進を行なつているのであります。
今度のマリク提案に基く朝鮮の停戦協定が進むにつれまして、経済界にもいろいろ影響があるわけです。あるいはキヤンセルの問題も起つておるのですが、これに対してすでに業界からも今後は公然と中日貿易の復活ということについては要望が出て来ておるわけです。これは先ほども大臣も一部言つておられたのですが、その通りです。